【キャッシュレス社会】クレジットカードに関する法律について【初心者講座~上級者講座】
貸金業者は、貸出上限金利を規定する出資法と
過度な営業行為を規制する貸金業規制法によって、健全な体勢で事業を行っていました。
しかし、出資法と利息制限法との金利差(グレーゾーン金利です)
で生じた返済金に対する過払い金請求が続出しました。
その後、貸金業者の経営をさらに圧迫しました。
ちなみに金融庁は2006年以降、グレーゾーン金利廃止へ一気に動き出しました。
目次
クレジットカードのショッピングとキャッシングについて
クレジットカードは、加盟店で商品・サービスを購入するショッピング枠と
直接お金を借りるキャッシング枠があります。
返済能力を考えた計画的な利用が望まれています。
ショッピング枠は、買い物をする時にクレジットカードを使用する事です。
そして利用枠は多く、キャッシングに比べて低金利です。
一括払い、2回払い、ボーナス一括払いは手数料が不要です。
リボ払い、分割払いは手数料が必要です。
ちなみに1部、異なります。
キャッシング枠は、お金を借り入れる事です(無担保融資です)。
そしてショッピングよりも高金利です。
貸金業法の改正施行によって、金利が20%(パーセントです)以下です。
過払い請求増加で成約率が低下しています。
リボルビング方式について
クレカ支払方法の主流であるリボルビング方式は、
比較的低額の返済なので、毎月の返済負担が軽減できます。
リボで支払っている時は、増額して返済できるクレジットカードですが、
返済の引き延ばしにも繋がるので注意が必要です。
●分割払い…支払い回数を指定できる支払方法です。
回数指定なので、利息分を含めて計画的に完済しやすいです。
●リボ払い…支払い金額を指定できる支払方法です。
完済するまでの支払回数が変わってくるので、より計画的に考える必要があります。
過払金請求について
過払い金訴訟は、払い過ぎた金銭を変換するよう求めて裁判を起こす事です。
借りた金を出資法上の金利から利息制限法の金利に置き換えると、返済金が違ってきます。
既に支払いが完了しているので、返済し過ぎる事になります。
そして借金の利息は法律で上限が決まっています。
2006年12月13日、貸金業法が改正されました。
2010年06月18日、改正貸金業法の完全施行されました。
利息制度法と出資法の間にあるグレーゾン金利が撤廃されました。
過去にグレーゾーン金利で払っていた利息は、過払金請求ができます。
ちなみにグレーゾン金利は、利息制限法と出資法の上限金利の間の金利です。
利息制限法による金利上限は、15%〜20%です。
出資法による金利上限は、20%です。
利息制限法の上限が超えていても出資法の上限(当時の上限金利は29.2%です)を
超えなければ刑事罰に科せられないので、グレーゾーン金利が生じます。
さらに貸金業者は、グレーゾーン金利を設定して違法な金利を設定していました。
主なクレジットカードに関連する法律について
法律名 | 大きな特徴 | 歴史 |
---|---|---|
出資法 | 金利規制 | 1954年、制定(上限金利は109.5%です)。 1983年、改正(上限金利は73.0%です)。 1986年、改正(上限金利は54.75%です)。 1992年、改正(上限金利は40.004%です)。 2001年・2003年、改正(上限金利は29.2%です)。 2006年、改正(上限金利は20.0%です)。 |
利息制限法 | 返済規制 | 1877年、制定。 1954年、改正(10万円未満の上限金利は20.0%・ 10万円〜100万円未満の上限金利は18.0%・ 100万円以上の上限金利は15.0%です)。 |
貸金業法 | 業者規制 | 1983年、制定。 1999年、商工ローン問題によって改正。 2003年、ヤミ金融対策によって改正。 2006年、貸金業規制法から法律名変更によって全面改正 2010年、完全施行 |
サービサー法 | 不良債権処理 | 1998年、制定。 2001年、改正(貸金業者の貸付債権が認可されました)。 不良債権回収会社は、資本金5億円以上・ 弁護士1人以上が必要です(暴力団対策です)。 |
ノンバンク社債法 | 資金調達改善 | 1999年、制定。 資金調達の多様化によって、貸出金利の低下促進です。 最低資本金10億円で銀行融資の依存体質から自立できます。 |
IT一括法 | ネット取引規制 | 2001年、施行。 メールやHP上の契約書面の交付が可能になりました。 貸金業界は、賃金行法で書面の電子化が認可されました。 |