接着剤の基礎知識【初心者講座~上級者講座】
塗るだけで繋がる簡単な接合道具である接着剤は、
どんなモノでもくっつけてしまうほど性能は目覚ましいです。
そして適正な接着剤を選ぶ事で、効果が大きく変わっていきます。
塗る素材に合った接着剤を使用していくと、キレイに塗る事ができます。
さらに片面に塗れば良いのか、両面に塗らなくてはならないのか、
塗った後に放置時間に至るまでのタイプによって異なっています。
目次
接着剤の基礎知識について
接着剤は、モノとモノを繋ぐ為に利用されている物質です。
大きな特徴は、クギの補強的役割を担っています。
日本では、家庭品品質表示法の適用対象です。
雑貨工業品品質表示規定に定めがあります。
●ゴム・革向け接着剤…柔らかいタイプ〜硬質プラスチックまで接着できます。
両面に塗って、乾かしてから接着していきます。
ちなみにビニールは、不可です。
●木工向け接着剤…水性接着剤です(木工用ボンドが代表格です)。
木と木を接着する時に利用します。
小物工作向けの速乾タイプや大物工作向けの通常タイプなどがあります。
●金属向け接着剤…主剤と硬化剤を混ぜる事で、化学反応を利用した接着剤です。
金属やガラスなどの染み込まない硬質面に最適です。
ちなみに、エポキシ系が多いです。
接着剤の使い方について
①接着剤を塗る。
木材に接着剤をつけても、木口はすぐ染み込んでしまいます。
2度塗りが必要になってくるので、1回目を塗ります。
側面中央部分に筋状にチューブから出して使用していきます。
②接着剤をのばしていきます。
接着剤を歯ブラシでのばして、面全体に塗って浸透させます。
木工接着剤は、乾く前に接着させる事が重要なので手早く行っていきます。
ちなみに、時間が経っていくと無色透明になっていきます。
③再度、接着剤を塗る。
2回目の塗り付けをしていきます。
たっぷりと面にのせて、すぐに木材どうしを接着させます。
釘打ちをしない場合は、重しをして5時間程度で置いておきます(圧着放置です)
④釘を打つ。
接着剤が乾く前に打つ事が大事です。
接着剤を併用した釘留めは、短いクギで利用できます。
木材に金属を塗るパターンについて
①準備をする。
5分型、30分型、60分型、6時間型などの
硬化時間別になっているエポキシ系統の接着剤を使用します。
広い面などは、長時間型を選ぶ事が多いです。
②2つの剤を同量出す。
主剤と硬化剤を同量絞り出します。
筋状に同じ太さや長さだけ出していきます。
細かい箇所に接着剤をつける場合は、ぬり板に出します。
③手早く混合する。
ヘラで2剤を混ぜます。
混ぜると化学反応が起きて硬化するので、手早くします。
ちなみに混ぜなければ、いくら経っても固まらないです。
④張り合わせます。
混ざったらすぐに金属板の脇を両手で持って、そっと木材に貼ります。
はみ出た接着剤を削り取るのは、大変な作業なのではみ出さないように注意しましょう。
⑤圧着して放置して完成です。
クランプで固定して、使用した接着剤の硬化時間によって圧着します。
圧が偏らないように、両端2箇所にクランプに取り付けて放置して完成です。
木材にデコラを接着するパターンについて
デコラは、化粧板です。
①準備をする。
ゴム・革向けの接着剤を塗って接着していきます。
木材どうしの接着と同様に古歯ブラシも使用していきます。
②デコラに塗る。
線を描くようにデコラの裏面に接着剤をたっぷり塗ります。
4辺に沿わすように接着剤を塗っていきます。
③薄く広げていきます。
接着剤を歯ブラシで全体に薄く広げます。
端は念入りに行って、木材よりも大きめのデコラを用意して、
接着後に余分をカットすれば角や端が綺麗に接着できます。
④木材に接着剤を塗る。
ゴム・革向け接着剤は、両面に塗ります。
木材向けの接着剤はも同様に塗っていきます。
はみ出した場合は、ラッカー等で落としていきます。
⑤乾かす。
両面とも塗ったら、そのまま放置して乾かします。
天候や季節などによって、10分程度乾かしておきます。
基本的には、指で表面をさわって、指紋がつかなければ乾燥処理は完了です。
⑥張り合わせます。
木材にデコラを貼ります。
当て木をして金槌で叩いて、2枚を密着させます。
叩く位置を少しずつずらして、全体をくまなく密着させて完成です。