X線とγ線について

X線やγ線は、電子と反応して光電効果やコンプトン散乱などの現象を起こします。

そして光電効果は、金属の表面にX線を当てる事で電子が飛び出す現象です。

さらに電子は、原子核とクーロン引力で一定の軌道を回っていますが、

十分な量のエネルギーを持つX線が入る事によって、

電子がエネルギーを受けて原子核の束縛を脱して外に飛び出します。

つまり、X線は原子に吸収して電子を放出されます。

ちなみにコンプトン散乱は、X線を吸収して電子を放出した際に

エネルギーが減じたX線を再放出する事です。

目次

X線とγ線について

X線は、波長が1pm(ピコメートルです)程度〜10nm(ナノメートルです)程度の電磁波です。

別名は、レントゲン線です。

電磁波であるが放射線の1種です。

主にX線撮影や回折現象を利用した結晶構造の解析に利用されています。

γ線は、波長が約10pmよりも短い電磁波です。

ちなみに、放射線の1種です。

 

1895年、物理学者として活動していたWilhelm Conrad Röntgen

(ヴィルヘルム・レントゲンです)さんが、

特定の波長域を持つ電磁波を発見してX線として命名されました。

 

1900年、化学者として活動していたPaul Ulrich Villard(ポール・ヴィラールです)が、

ウランから放出される放射線を研究している時にガンマ線を発見しました。

ラジウムから放出される放射線よりも強力である事を確認しました。

1903年、化学者として活動していた

Ernest Rutherford, 1st Baron Rutherford of Nelson

(初代ネルソンのラザフォード男爵アーネスト・ラザフォードです)さんによって、

透過性が高く電荷を持たない放射線をγ線として命名されました。

X線について

X線は、外部からエネルギーを得て励起された電子から放出されます。

基本的に人体の投資撮影に活用されています。

原子核よりも電子と反応を起こしやすいです。

ちなみにX線の遮蔽は原子番号が大きく、密度が高い元素が利用されています。

 

X線は、電子の状態変化で生じます。

①電子のエネルギー準位が下がります。

②失ったエネルギーが放出されます(X線です)。

γ線について

γ線は、核反応によって放出されます。

大掛かりな装置を使用せずに人工的に発生させる事ができます。

原子炉内に材料を入れて中性子を照射すると、γ線を放出する同位元素を製造します。

ちなみに、X線よりも波長が短く高エネルギーです。

シンクロトロンやベータトロンなどの加速器を活用すると、

X線でも短い波長を作る事が可能です。

 

X線よりも透過力が高いので金属製品の透過撮影による非破壊検査、

厚み計などに活用されています。

特にγ線は、細胞の破壊力が優れているので

患部に照射して癌細胞を殺する放射線療法に利用されています。

 

γ線は、核の状態変化で生じます。

①β崩壊をします。

②余ったエネルギーが放出されます(γ線です)。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です