紙の仕組みについて

ティッシュペーパーやトイレットペーパーは、薄くて柔らかい紙です。

そしてティッシュペーパーは、水に溶けにくい紙です。

さらにトイレットペーパーは、水に溶けやすい紙です。

しかし、2種類の紙は材料が同じです。

ちなみに原料は、木材(パルプです)から製造しています。

目次

紙の仕組みについて

紙は、植物の繊維を絡ませながら薄く平に成形したモノです。

 

紙が水に溶けやすい理由は、食塩が水に溶ける原理ではないです。

つまり、パルプ繊維が水で分解する事です。

●パルプは、製紙の原料です。

木材の植物原料を機械的や化学的に処理してセルロースを取り出した状態です。

具体例は、針葉樹(松、杉などです)、広葉樹(ユーカリ、ブナなどです)などです。

●セルロースは、植物細胞の細胞壁や繊維の主成分である炭水化物です。

 

1枚ずつ取り出せるティッシュペーパーは、2つ折りにした紙が段違いに重なっているので

密着した紙同士の摩擦によって、次の紙が引き上げられていきます。

つまり、1番上にあるティッシュペーパーを摘み上げるだけで簡単に取り出せます。

ティッシュペーパーの仕組みについて

原料であるパルプに紙の繊維と繊維の繋がりを強化する湿潤紙力増強剤を入れます。

湿潤紙力増強剤は、水で濡らした紙に乾燥時の強度の15%(パーセントです)程度〜

30%程度の強度を保持させたモノです。

具体例は、耐水ダンボール、包装用紙、ペーパータオルなどです。

 

薬剤を活用すると、パルプ繊維が科学的に結合されて水に濡れても破れにくくなります。

つまり、水に浸けても繊維は解れにくいです。

水に強い性質があるので、鼻を噛んでも破れにくいです。

トイレットペーパーの仕組みについて

製造工程は、ティッシュペーパーと同じです。

しかし、湿潤紙力増強剤は使用しないです。

水に浸すと、繊維がほぐれてバラバラな状態になりやすいです。

つまり、トイレで使用する事で溶けるので流しやすくなります。

 

そして、トイレを詰まらせにくくする為に日本製トイレットペーパーは、

トイレの水に流した時に10秒程度でバラバラになりやすいです。

ちなみにJIS規定によって、100秒以内に溶ける事が規定されています。

JISは、日本産業規格で日本の国家標準の1つです。

100秒以内は、ビーカーの水を回転させた中に紙を入れて、

紙の抵抗によって一旦水の回転が遅くなった時に、

紙がほぐれて再び回転が速くなるまでの時間です。

トイレットペーパーの2枚重ねの仕組みについて

トイレットペーパーの2枚重ねは、1枚の厚い紙よりも柔らかいです(表面です)。

2枚の紙の間の空気層で水分を吸収しやすくなります。

ザラザラしている面を内側にする事によって、

肌に触れる外側が滑らかな面になりやすくなります。

つまり、2枚重ねは表面が滑らかで裏面がザラザラしています。

 

一般的にダブルよりもシングルの方が水に溶けやすく、流れやすいです。

海外製トイレットペーパーの場合は、水に溶けにくい製品もあります。

トイレを詰まらせてしまう恐れがあるので要注意です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です