スパークプラグについて
シリンダーヘッド(混合気の出し入れをする制御システムです)から
燃焼室内に先端を突き出して火花を飛ばして混合気(ガス燃料が混ざり合った状態の空気です)
に着火するスパークプラグは、点火プラグとして活用されています。
そして、イグニッションコイル(高電圧を作り出す為の変圧器です)で
昇圧された2万V(ボルトです)程度の高圧電流で先端にある
電極間(プラグギャップです)で放電させる事で火花を発生します。
さらに放電は、約1/1000秒程度の短時間で行われます。
つまり、燃焼室内の混合気に点火し続けます。
目次
スパークプラグについて
スパークプラグは、燃焼室で火花を飛ばす事で混合気に着火する装置です。
常に燃焼ガスにさらされるので、熱を逃す必要があります(熱価です)。
そして燃焼ガスの温度は、エンジン型式や運転状況などによって異なります。
さらにスパークプラグは、シリンダー当たり1本です。
ツインプラグ式の場合は、燃焼効率化によって2本を採用して2ヶ所から混合気に着火します。
スパークプラグの種類について
エンジンに見合っていないタイプ方式を利用すると、
スパークプラグの着火がくすぶって混合気の燃えカスになります。
つまり、汚損によるプラグ失火になります。
特に不適切なホットタイプを使用すると、
オーバーヒート(エンジン本体が熱くなりすぎた状態です)や
プレイグニッション(過早点火です)などの異常燃焼に繋がります。
具体例は、ピストンの損傷、電極が溶けるなどです。
①ホットタイプ
熱の逃し方が遅いです。
熱価の数字が小さいです。
つまり、焼けやすいプラグです。
②コールドタイプ
熱の逃し方が早いです。
熱価の数字が大きいです。
つまり、焼けにくいプラグです。
スパークプラグの仕組みについて
中心電極は、スパークプラグ内を貫通して
ターミナル(スパークプラグの上端です)に繋がっています。
高アルミナセラミックスの絶縁体に囲まれていて、
プラグギャップ(中心電極と外側電極の隙間部位です)以外で
電気が通れない仕組みになっています。
スパークプラグの中心部は、熱伝導を促進する為に
銅芯が採用されています(多量の熱を逃す役目です)。
両電極は、2000℃(度です)程度以上の燃焼ガスにさらされるからです。
しかし、スパークプラグの先端部分の温度が低いと、
カーボン(混合気の燃えカスです)が付着します。
つまり、電極部位の温度を500℃程度〜900℃程度にします。
先端部位に堆積するカーボンを焼き切る自己洗浄作用ができます。
900℃程度以上の場合は、点火前に混合気を自然着火します。
つまり、プレイグニッションが弾き起こります。
スパークプラグの構造について
①中心電極・外側電極
耐熱性、耐久性に優れています。
特殊ニッケル合金が多く利用されています。
最近は、熱や衝撃に強いイリジウム合金やプラチナを活用する事もあります。
②銅芯
多量の熱を素早く逃す事ができます。
高速、低速などに対応しています。
③ガスケット
燃焼ガスの漏れ防止対策です。
④セラミック抵抗体
スパークプラグで発生する電波ノイズを防止対策です。
⑤絶縁体
耐熱性、熱伝導性、絶縁性に優れています。
高アルミナセラミックを採用している事が多いです。
⑥特殊粉末充填
気密性に優れています。
⑦ターミナル
スパークプラグの先端部位です。
イグニッションコイルで生成し電圧を受ける部分です。
⑧コルゲーション
フラッシュオーバー(爆発的に延焼する火災現象です)防止対策です。
ヒダが採用されていて絶縁距離を長くしています。