量子コンピューターと仮想通貨について

小さくて軽いモノは、量子論の効果が大きくなります。

大きくて重いモノは、量子論の効果が薄まってしまいます。

つまり、身の回りで量子論の効果を実感する事は少ないです。

現代、量子論を応用した技術は実用化されています。

具体例は量子コンピュータ、仮想通貨(暗号通貨です)などです。

さらに仮想通貨は、量子コンピューターと深く結びつく結果になっていきます。

目次

量子コンピューターと仮想通貨について

量子コンピューターは、量子力学的な現象を利用して従来のコンピュータで

現実的な時間や規模で解けなかった問題を解く事が期待されるコンピュータです。

別名は、量子計算機です。

ちなみに量子力学的な現象は、重ね合わせや量子もつれなどです。

 

仮想通貨は、交換媒体として機能するよう設計されたデジタル通貨です。

一般的に開発者によって発行されて特定の仮想コミュニティ内で

受け入れられているデジタル資産です。

中央銀行や公的機関が発行した法定通貨ではなく、個人や法人に支払い方法として

受け入れられた電子的に移動、保存、取引される電子化された価値です。

量子コンピューターについて

従来のコンピュータは基本単位としてビットを活用しています。

そして量子コンピュータは、基本的に0と1で表します(2進数で演算処理をします)。

つまり、量子ビットを使用して計算処理をしていきます。

処理中は0でもありながら1でもあります。

しかし、観測すると0又は1が決まります。

量子コンピュータは、従来のコンピュータよりも複数のタスクを並立して計算します。

つまり、0と1を同時に処理ができます(重ね合わせの原理です)。

 

素因数分解をする際にスーパーコンピューターでは、1000億年以上必要です。

しかし、並立処理に特化した量子コンピュータは、数時間程度で計算ができます。

そして素因数分解は、自然数を素数の掛け算の形に直す事です。

大きな数を素因数分解する場合は、かなり難しくなります。

さらに大きな桁の素因数分解は、量子コンピュータの登場によって暗号技術が困ります。

暗号化技術は、データを第3者に見られたくない時に暗号化して内容を変換します。

つまり、暗号化に使用されている素因数分解が仮想通貨の存在感に違和感を覚えます。

仮想通貨について

高度な暗号化技術によって支えられている仮想通貨は、

量子コンピュータの登場で成り立たなくなってしまう可能性があります。

そして仮想通貨は、量子コンピュータの動向によって市場規模が大きく変動します。

対策案としては、量子暗号化が考案されました。

現在、量子コンピュータでも破れない暗号化技術が進行しています。

ちなみに量子暗号は、観測によって影響を与える事を応用しています。

 

情報を傍受する事で、観測した痕跡が残ります。

暗号を破られても分かるので、暗号を破られたモノを破棄して新しい暗号化ができます。

補償された暗号のみ信用して利用すると、セキュリティーレベルが向上します。

量子コンピューターの使い方について

①量子ゲート型

現在の計算機の処理単位であるbit(ビットです)を量子bitで置き換えた計算機です。

1994年、量子計算機を活用して大きな数の素因数分解を

高速に実行するショアのアルゴリズムが発明されました。

メリットは、量子の重ね合わせです。

デメリットは、暗号化技術の脅威になります。

量子的な重ね合わせの状態を保ち続ける技術が困難な状態になっています。

現在は、実用化に時間がかかっています。

 

②量子アニーリング型

自然の法則を活用して最小エネルギー状態を探索する量子計算機です。

1998年、物理学者として活動している西森秀稔さんと

物理学者として活動している門脇正史さんが理論を提唱しました。

2011年、カナダ量子コンピュータ企業であるD-Wave Systems, Inc.

(ディー・ウェイブ・システムズです)が世界初の量子計算機を実装しました。

メリットは、たくさんの組み合わせの中から条件に合った最善な組み合わせを探し出します。

デメリットは、実際に解きたい問題を落とし込みにくい事です。

量子学のトンネル効果(波動関数がポテンシャル障壁を超えて伝播する現象です)を

応用して問題解決のスピードを向上できます。

現在は、実用化されています。

ちなみにポテンシャル障壁は、粒子がある領域を通過するのを妨げる障壁です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です