プラズマ照明について

たいまつやロウソクの火炎からの発光は、古代時代から利用されてきました。

しかし、火炎に大量に含まれている炭素クラスターが

高温に加熱される時に生じる熱放射に起因します。

つまり、高温のフィラメントからの熱放射を活用するタングステン白熱ランプや

ハロゲンランプがあります(点灯直後から強く自然光に近い光が得られます)。

さらに点灯装置が簡単、安価、フィラメント温度を調節する事で調光できるので

家庭向けや自動車向けなどに幅広く利用されています。

発光効率が低く、高温のフィラメントは切れやすいのでランプの寿命が1000時間程度です。

目次

プラズマ照明について

ランプは、高温物体からの熱放射を利用するランプと

気体放電からの発効を利用するプラズマ照明ランプがあります。

最近は、白色発光ダイオードの性能が急速に向上しています。

1部の照明向け光源が置き換わってきています。

 

プラズマ照明は、気体放電を利用します。

ランプと点灯装置が複雑になっていてコストも高いです。

しかし、長寿命で高効率の光源を実現できます。

そしてプラズマ照明ランプは、100Pa(パスカルです)程度の

以上の期待を封入して放電を起こします。

放電後に生成される励起原子・励起分子からの発光を照明に使用できます。

さらに放電ランプは、放電・プラズマの発生と維持に関わるので電子回路が駆使されています。

プラズマ照明ランプについて

蛍光ランプは、数百Paのアルゴンと微量の水銀が封入しています。

ランプ点灯とプラズマ維持を確実に行うので、

熱電子放出を促進する為の電極へのエミッタ塗布、

放電開始電圧を下げる為のペニング効果、

放電を安定維持する為の安定器(バラスタです)、

点灯に必要な高電圧を自動的に発生させる電子スタータが利用されています。

つまり、タングステン白熱ランプと比較すると演色評価数が劣りますが、

5倍以上の発光効率と寿命が実現できます。

 

高輝度放電ランプ(HIDランプです)は、広い空間を照明するランプです。

高気圧ガスを封入した発光管と中心部に配置した外管によって構成されます。

光量と輝度が高く、維持や管理の経費が低いので工場施設や公共施設の屋内照明、

道路照明、建造物のライトアップなどに活用されています。

さらにHIDランプは、大気圧以上で水銀、ナトリウム、キセノンを封入したランプと

金属原子からの発光を利用する布メラルライドランプがあります。

ちなみに狭い電極間空間にアーク放電を形成して発光を光源としています。

配光制御が可能なので発光スペクトルは高気圧での放電します。

水銀ランプを除くHIDランプは、蛍光体を使用せずにプラズマからの放射光を

直接光源として利用しているので発光効率が高いです。

しかし、高気圧放電を活用する事でHIDランプが点灯や再点灯に高電圧が必要です。

 

サルファーランプは、硫黄分子の発光を利用するプラズマ照明ランプです。

電極金属との化学反応を避ける為に無電極マイクロ波放電によって点灯できます。

 

クラスターランプは、放電空間に形成される酸化タングステン(WO2です)や

酸化レニウム(Re207です)クラスター発光を利用するプラズマ照明ランプです。

発光効率と演色評価数が高いです。

 

セラミックメタルハライドランプは、発光管の高純度のアルミナ管に置き換える事によって

ランプの動作温度を高める事ができます。

長寿命、高発光効率、高演色評価数を実現できます。

ランプの性能について

ランプ名 発光効率 寿命 演色指数 発光機構
白熱電球 15lm/W 1000hour 95 熱放射
ハロゲン電球 24lm/W 4000hour 95 熱放射
低気圧蛍光ランプ 100lm/W 16000hour 90 プラズマ照明
低気圧ナトリウムランプ 200lm/W 10000hour - プラズマ照明
高気圧ナトリウムランプ 150lm/W 10000hour 40 プラズマ照明
高気圧水銀ランプ 60lm/W 10000hour 60 プラズマ照明
メタルハライドランプ 120lm/W 20000hour 90 プラズマ照明
サルファーランプ 150lm/W 60000hour 78 プラズマ照明

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