原子爆弾と原子力発電について

原子爆弾と原子力発電は、核分裂エネルギーを利用します。

つまり、根本的に制御能力によって大きく分類する事ができます。

そして原爆は、未臨界（臨界未満です）の核燃料を

火薬の力で瞬間的に中性子源と一緒に合体させます。

さらに原発は、多重防衛の考察を取り入れて設計されています。

異常が生じないように事故へ発展するのを基本的に防止しています。

原子爆弾と原子力発電について

原子爆弾は、中性子数を制御しません。

原子力発電は、中性子数を制御します。

 

原子爆弾は、超臨界（臨界超過です）にして爆発的に発生させます。

中性子、γ線などの放射線、ヨウ素（Iです）、ストロンチウム（Srです）などの

放射性核分裂生成物も多量に生じます。

発生した熱や放射線は、多くの犠牲者を生む軍事兵器として利用されました。

 

原子力発電は、1年程度の運転期間によって電力を定常に得れます。

運転時間を通じて、原子炉が臨界を保つように制御システムが完備されています。

原子炉を運転すると、ウラン（Uです）235、

プルトニウム（Puです）239などの核分裂物質がなくなって

中性子を吸収する核分裂生成物が生じます。

反応度が減少していくので、燃焼による反応度損失を制御システムによって補償しています。

つまり、臨界を維持しています。

原爆と原発の違いについて

原子爆弾は、瞬時に大量のエネルギーを発生させる為に核分裂性のウラン235が

100%（パーセントです）近く濃縮されたモノを使用します。

核分裂がネズミ算式に発生して膨大なエネルギーが瞬間的に発生します。

つまり、核分裂のみで発展していきます。

 

原子力発電は、ウラン235の全ウランに対する濃縮度（比です）が

4%程度の低濃縮ウランを核燃料として使用します。

つまり、中性子をウラン238に捕獲させたり、制御する事で定常状態に保ちます。

つまり、核分裂と捕獲で発展していきます。