過敏性腸症候群治療薬について

過敏性腸症候群(IBSです)は、便秘異常・腹痛・腹部不快が慢性的になっていない

状態です(炎症や潰瘍を含めた異常が確認できない状態です)。

そしてストレス状態が長く続くと、脳から消化管に信号が送られます。

便秘異常や腹痛などが生じやすく、不安や緊張なども生じやすくなります。

つまり、脳腸相関です。

ちなみに、脳から脳への信号もあります。

目次

過敏性腸症候群治療薬について

過敏性腸症候群治療薬は、症状に合わせて腸の運動を整える薬、

腸内細菌を整える整腸剤、便秘・下痢を改善する薬です。

そして過敏性腸症候群は、大腸に炎症や潰瘍などの明らかな異常がないにも

関わらずに、慢性的な腹痛・不快感・便通異常(下痢、便秘などです)が続く病気です。

主な原因は、ストレスによる精神的要因、自律神経の乱れなどです。

主な症状は、下痢型、便秘型、混合型などのタイプがあります。

 

ポリカルボフィルカルシウムは、消化管内で水分を吸収して膨潤・ゲル化する事で

下痢と便秘の両方に対応しやすい薬剤です。

細粒剤は、83.3%(パーセントです)・500mg/0.6g/包程度、1000mg/1.2g/包程度です。

錠剤は、500mg(ミリグラムです)程度です。

1回500mg程度〜1000程度、1日3回程度です。

食後に水と共に服用します。

 

ラモセトロンは、悪心や嘔吐の治療に利用されているセロトニン5-HT₃受容体拮抗薬の1つです。

錠剤は、2.5μg(マイクログラムです)程度、5μg程度です。

口腔内崩壊錠(OD錠です)は、2.5μg程度、5μg程度です。

男性の下痢型過敏性腸症候群治療薬は、

1日1回程度の5μg程度です(最高1日10μg程度です)。

女性の下痢型過敏性腸症候群治療薬は、

1日1回程度の2.5μg程度です(最高1日5μg程度です)。

 

主な副作用は、発疹、痒み、嘔気、嘔吐、口渇、腹部膨満感、

硬便、便秘、虚血症大腸炎、重篤な便秘などです。

服薬指導について

ポリカルボフィルカルシウムは、非溶解性のポリアクリル樹脂です。

胃内の酸性化でカルシウムとポリカルボフィルに分離されます。

そしてポリカルボフィルは、腸内管で高い吸収性があります。

ゲル化する事で便の水分量を調整します。

つまり、過敏性腸症候群の便秘型と下痢型に有効です(対症療法です)。

 

症状改善が見られない場合は、長期に渡って

漫然とした使用は危険です(一般的に2週間程度です)。

錠剤が大きいので服用後に途中で支えた場合は、

膨張して喉や食道を閉塞する危険性があります。

十分量の水分(一般的にコップ1杯分程度です)で服用指導します。

 

ストレスによって、遊離が促進されたセロトニンが腸管にあるセロトニン5-HT₃受容体拮抗薬を

活性化させる事によって、消化管運動が亢進して便秘異常に繋がります。

ラモセトロンは、セロトニン5-HT₃受容体拮抗薬を

選択的に阻害して便秘異常を改善しやすいです。

つまり、腹痛が抑えられやすくなります。

主に下痢型過敏性腸症候群に使用します。

女性は、男性よりも副作用の硬便や便秘が引き起こりやすいです。

ポリカルボフィルカルシウムの注意事項について

急性腹部疾患、高カルシウム血症、腎不全、腎結石、術後イレウスを含んだ

胃腸閉塞を引き起こす可能性がある人は、使用できないです(投与禁忌です)。

薬剤作用減弱は、テトラサイクリン系抗菌薬、ニューキノロン系抗菌薬などです。

本剤作用減弱は、PPI、H₂受容体遮断薬などです。

高カルシウム血症は、カルシウム剤、活性型ビタミンD製剤などです。

ラモセトロンの注意事項について

薬物治療と共に食事指導や生活指導が重要です。

血中濃度増強は、フルボキサミン(CYP1A2阻害作用です)などです。

硬便・便秘などの副作用増強は、抗コリン薬、止瀉薬、三環系抗うつ薬などです。

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