蛍光灯について
2020年以降、水銀の使用や輸出入を規制する水銀に関する水俣条約が進行しています。
蛍光灯を代替する技術としてLED照明が登場しました。
しかし現在のLED照明は、高価・重量が重い・明度変更などです。
そして、技術開発によって効率性の向上が見込まれています。
国際的に規制させるまでは、電気料金の低減による投資回収として蛍光灯が採用されています。
目次
蛍光灯について
蛍光灯は、放電で発生する紫外線を蛍光体に当てて可視光線に変換する光源です。
家庭向け、法人向け、事務所や工場などに照明が利用されています。
しかし蛍光灯は、微量の水銀が投入されていて、従来の埋め立て処分を行うと汚水の原因に繋がります。
水銀は、白い光沢を放つ常圧で凝固しない金属元素です(元素記号はHgです)。
ちなみに蛍光灯が光を発生させる為に必要不可欠な素材です。
さらに無機水銀を採用されていて、有機水銀に比べて毒性は低いです。
大量生産した蛍光灯を処理場で埋め立てた場合に環境破壊に大きく影響を及ぼす可能性があります(有害物質です)。
現在は、処理施設の向上によって改善が行われています。
大きな特徴は、白熱電球よりもエネルギー効率が良いです。
そして光色が良い事、寿命が長い事、熱を伴わない事などです。
白熱電球は、ガラス球内の抵抗体(フィラメントです)のジュール熱によって放射を利用した電球です。
蛍光灯の仕組みは、電極フィラメントから放電される電子が水蒸気の水銀原子と重なる事によって、
紫外線が発生されます。
その後、ガラス管の内壁に塗布されている蛍光体にエネルギーを与えて可視光を放射します。
のリサイクル方法について
蛍光灯の約9割を占めるガラス管と両端の口金を切り落として、
粉砕・洗浄・乾燥をしてガラスペレットに再生します。
そして水銀は、切り落とした口金、口金の切断時、ガラス管の粉砕時に発生する粉塵、
粉砕したガラス片の洗浄廃液から回収されます。
さらに回収した口金はそのまま利用して、粉塵に含まれている水銀は除塵をして、
洗浄廃液に含まれている水銀は水銀含有汚泥(スラッジです)にして焼却炉に投入して焙焼します。
焙焼によって揮発した水銀ガスは、コンデンサーで冷却して擬集させて回収後に精製します。
輸送コストを削減する為に専用の破砕機や減容化をしています。
のリサイクルの手順についてです。
切断・破砕→廃液処理・ガラス片→粉塵処理→焙焼・水銀処理です。
切断・破砕…口金切断機で両端の口金を切り落として、
焙焼部門に送られます。
ガラス管は、破砕機で砕いて洗浄機に投入して付着している蛍光体や水銀を洗い落とします。
廃液処理・ガラス片…洗浄廃液は、ピットで擬集剤を加えて、
蛍光体や水銀の沈殿したヘドロ(スラッジです)になります。
そして上澄み液をろ過して得たスレッジと共に焙焼部門に送られます。
ちなみに洗浄したガラス片は水切りして熱風で乾燥します。
その後、袋詰めをしてガラスカレッドとして出荷されます。
粉塵処理…ガラス管破砕時に発生する水銀や粉塵も含みます。
集塵機で回収して、バグフィルターを使用して除塵後に焙焼部門に送られます。
ちなみに集塵機を通過した空気に含まれている水銀は、水銀吸着塔で回収されます。
焙焼・水銀処理…口金や粉塵などを多段型焙焼炉に投入して、
約800℃(度です)で焙焼して揮発した水銀をコンデンサーに送ります。
その後、擬集させて回収します。
精製工程を終えると鉄製の容器に詰めて出荷されます。