盆栽について
盆栽は、基本になる樹形があります。
そして基本樹形は、盆栽の基本中の基本です。
長い伝統の中で培われた基本樹形は、美しさが溢れています。
お手本にしたり、自身で身につける事で盆栽の腕が格段に上がりやすくなります。
さらに盆栽は、様々な樹形や樹種名などのがたくさんあります。
盆栽について
盆栽は、針の中に植物を使用した自然の景色を描く遊びです。
つまり、緑の芸術が目的です(植物と幹が美術的に調和している事です)。
①直幹
四方八方に大地にしっかりと根を張って、1本の幹が真っ直ぐに立ち上がる樹形です。
丘の上の1本の大木や力強い景色を表現します。
②懸崖
針金成形で幹や枝を鉢底より下げて、懸崖絶壁に生きる木の姿を描いた樹形です。
鉢よりも枝が下がるので、鉢より下がらないモノは半懸崖として有名です。
つまり、生命力の強さを表現できます。
③文人
細い幹が伸びていて、下方の枝は全て払っている樹形です。
軽妙酒脱な雰囲気を江戸時代の文人や詩人が好んだ事に由来しています。
④吹き流し
海岸で潮風に吹かれる松風の樹形です。
強い風に吹かれて幹や枝が一方向に伸びているイメージです。
樹高よりも枝が長く伸びている事が重要です。
⑤双幹
1つの株が根元で2つの幹に分かれた樹形です。
強くて高い方を親(主幹です)、弱くて低い方が子(副幹です)です。
⑥寄せ植え
5本以上の奇数本の株の1つの幹に植え込んで、森や雑木材の景色に見立てた樹形です。
幹の細い実生苗を利用する事で形成しやすいです。
⑦模様木
幹や枝が前後左右に曲がった様子が模様です。
基本的に曲線美を楽しみます。
素材の自然な立ち上がり、曲がりを生かしやすいです。
針金成形や剪定で造形的に仕立てていきます。
⑧株立ち
1つの株の根元から複数(奇数本です)の幹が出ている樹形です。
雑木林の景色を感じさせやすいです。
親になる幹と他の幹(支幹です)の太さ、高さのバランスが重要です。
⑨斜幹
左右いずれかに幹が傾いて伸びている樹形です(自然風です)。
枝を前後左右に配しています。
安定感が出るように枝を配る事が大切です。
⑩石付き
天然石の窪みに粘土質のケト土(泥炭化した粘土状の土です)で木を植え込んで、
断崖絶壁に生きる木の姿を描いた樹形です。
荒々しい自然の景色を表現しています。