人工雷について
雷は、雷雲内に溜まっている電荷によって生じる強電界が
大気の絶縁を破壊して引き起こる放電現象です。
具体例は、火花放電です。
激しい光や音(火花です)を伴って、短時間で急激に発生する放電です。
そして電荷は、周辺の空間を電場(電界です)に変化させる性質です。
さらに電界は、電荷に力を及ぼす空間の性質です。
ちなみに絶縁は、電気屋熱を通しにくい性質を持つ物質です。
放電は、絶縁体である気体に電圧がかかる事によって、
気体に絶縁破壊が生じて電子が放出されて電流が流れる現象です。
目次
人工雷について
人工雷の主な条件は、空気中に高い電圧をかける必要があります。
そして大気圧下で空気の絶縁破壊に必要な電界の目安は、
300万V/m(ボルト毎メートルです)です。
つまり、300万V程度の電圧で1m(メートルです)程度の距離に雷が落とせます。
一般的に300万Vは、乾電池が200万個分です。
しかし、単純に高電圧を得る事が難しいです。
空気中に間隔を空けて配置した電極間に加える電圧を徐々に上げて行っても、
雷の発生に必要な電圧が達成しにくいです。
つまり、電極間への充電がゆっくりになるからです。
必要な量の電荷が溜まる前に電荷が空気中に漏れ出てしまいます。
基本的に人工雷は、高電圧を一旦別の場所に備えて置く必要があります。
その後、一気に電極間に加える事が重要です。
インパルス電圧発生装置について
耐雷試験で採用されているインパルス電圧発生装置は、
充電した複数のコンデンサを一気に直列接続して、合計を出力電圧とする
多段式インパルス電圧発生器を使用しています。
そして、多段のコンデンサを瞬時に直列に繋ぎ変える為の
スイッチとして火花放電が利用できます。
さらに、並列接続で充電した各コンデンサの前後を小さな雷で一気に繋ぎます。
つまり、1m程度〜2m程度の距離で人工雷を発生できます。
ちなみに、数百KV(キロボルトです)程度です。
日本の場合は、10m以上の距離で人工雷が発生できます。
日本最大のインパルス電圧発生器が電力中央研究所塩原実験場装置で可能です。
最大充電電圧は、12MV(メガボルトです)程度です。
しかし、放電時に流れる電流の大きさや継続時間が期待できないです。
つまり、実際の雷と比較すると、モノ足りないです。
